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高校実質無償化で加速する、底辺校の荒廃高校へ行く意味とは?

ご存じの方も多いと思いますが、兵庫県では所得制限がありますが高校への補助金が手厚く出ますので、実質無償化になっています。

今までは私立は高いという理由で、高校受験は最後みんな頑張るという事が常識でしたが、金銭的な心配がなくなり「私立でもいいや」と考えるご家庭が増えてきている事は事実です。

ここで私が訴えたいのは「勉強は人間性を鍛えるために利用するもの」であり、「学歴」に私はあまり価値を感じていません。

正確に言うと、「学歴には説得力」があるというのが私の結論であり、18歳まで人生をかけるような「夢」が決まっていない生徒さんは勉強を頑張るべきだと考えています。

私は勉強を通じて「自分がいかにいい加減で怠惰な人間か?」を思い知ってほしいと考えているのです。

だからこそ、勉強を頑張る理由が大切であり頑張ろうと思ったのに、思うように頑張れない・・・やろうと思ったのにできなかった・・・という経験が大切だと考えています。

人間が一番勘違いしているのが「自分はやる気になれば出来る」と思っている事です。

思っても出来ない人間が大半であり、その事に気付かず人生を浪費する人がほとんどなのです。

人生をかけても良いと思える夢に人は必ず出会います。

その時に夢にどこまで近づけるか?は「自分の事をどれくらい知っているか?」だと私は確信しています。

我々普通の人間は「楽しい事」が大好きだし、「楽」を追い求めて生きる生物なのです。

苦しい事は嫌だし、努力がとても苦手です。

その結果いくら好きな事といえども必ず「壁」は来ます、その時に壁にどう立ち向かうか?を受験は経験させてくれるのです。

私は壁に立ち向かう事が出来るなら、スポーツでも趣味でも何でもいいと思いますが、受験とスポーツに共通する素晴らしい所は「期限」がある事なのです。

金持ちになりたい、社長になりたい、ビックになりたい・・・昔から私の周りにもたくさんいました。

しかし、多くの知人は「期限」を切っていなかったため、夢はまだ遥か彼方です。

受験は期限があり、間に合うか?間に合わないか?がとても大切で、その期限を延ばす事も無視することも今のシステムでは難しいのです。

その限られた期限の中で「思うように頑張れなかった・・・」という記憶が「夢」を追うときに役に立つのです。

そして、今までは保護者の方が高校受験くらいちゃんとやりなさい、なぜなら私立に行かせるお金はうちには無いと「頑張る理由」をくれていたのです。

その理由がなくなった事の恐怖を皆様に感じていただきたいのです・・・当たり前の話ですが「金銭」よりも教育は絶対大事です。

しかし、今金銭を優先し実質無償化なら勉強などせず、私立でええやんと考えるご家庭が増え、そんなご家庭の集まりが私立の底辺校になるのです。

今までは最後はせめて努力し、届かなった生徒さんか「金銭的に余裕のある家の子」が私立へ入学していたのです。

だからまだ統率も取れ、いろんな子が居るので私立でもまだ何とか・・・が成り立ったのです。

これは批判覚悟で言いますが、最後頑張ることも無かった、金銭的に困窮している家の子が私立へ集まる時代が到来したのです。

これはとても恐ろしい事で、金銭的なことで差別をするな!とお叱りを受けそうですが事実「金銭的に裕福な家の子」は質が良いと統計が出ていますし、確率論の問題なのです。

もちろん金銭的余裕のある家でもおかしな子は居ますし、金銭的に苦しくても立派な子育てをしているご家庭はたくさんあります。

だから、金銭的に苦しくてもちゃんと教育をしている家は「公立」へ進むんです!

今までは金銭的に苦しいご家庭ほど公立へ進学させたいと思っていたはずなのです。

だから、内申点に気を使い、学校のシステムに従い、社会性を学び、勉強を通じて色んな事を学んだのです。

しかし、金銭的理由がなくなった今、私立がどうなっていくのか?冷静に考えればわかるはずです。

公立中学から、優等生や普通の子たちが消え、問題児選抜が私立に集まる・・・そんなことも危惧しなくてはなりません。

高校の無償化は素晴らしい事だと私は思っています。

しかし、勉強を苦手とする子や逃げ回ってきた子にとっては「高校」の意味が大きく変わる事は間違いありません。

以前、東京の底辺校と言われる高校の映像を見ましたが、驚愕しました。

生徒が通学の途中に拾ってきた犬を教室で飼っており、吠えたり走り回ったりで授業が出来ない光景を目の当たりにした時に「この高校へ通う意味は?」と心から思いました。

兵庫県にも同じような底辺校が私立を筆頭に現れてくると思います。

単純に考えてください、教育は一番重要視されるべきは「環境」なのです。

せめて高校くらいの時代は「無償化」で完全に終了します。

しかし私立高校は一種の企業ですから「生き残り」をかけ、もがきます。

その結果来るもの拒まずだったのですが、そこには金銭的負担という最低限のハードルが存在しましたがそのハードルがなくなったのです。

私自身西宮の定時制高校へ通いましたが、本当にひどい環境だったと思います。

私自身は非常に高校を楽しんだのですが、多くの同級生の人生は困難を極めています。

ここでは書けないような事件、事故、問題を目の当たりにし「自分の子供には絶対通わせたくない」と誓いました。

一定以上のレベルの高校へ進学することが何故必要なのか?

高校で人生の価値観が固まってしまうことが多いからです。

大学に進学するかどうかも、どうでもいいと思っています。

ただし、周りがみんな進学するのに自分は進学しないという選択をした生徒さんは社会で頑張るのです。

自分は他人と違う選択をしたのだと思い、もう逃げられないと感じているからです。

しかし、当たり前にみんな進学しない、就職も決まらない・・・そんな高校で価値判断の多くを決めてしまった子は何をきっかけに頑張ればいいのか?

人は環境で決まるのです、学校も大きな環境の一つですがその学校に来ているご家庭の環境を見てくださいと今回言っています。

無償なら私立でええやん、勉強意味あるか?とお考えのご家庭が集まる環境で私は子供に「頑張れ」とは口が裂けても言えません。
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プロフィール

KAZ・FUJITA

Author:KAZ・FUJITA
学習教室を運営して約20年、教育の仕事に関わりすでに約30年。日本の教育は間違っていると感じ正しい教育とは何かを考え続けここまで来ました。私自身の経験から「社会で活躍出来る人間とは何か?賢いとはどう言うことか?世界の教育の今、何を求めているのか?そんな事を考え子供達の指導をしています。私の考えをココに書いておきます。私はウソは大嫌いです、何でも本音で書きますので気分を害される方は読まないで下さい。
尊敬する人物は「坂本龍馬」と「諸葛亮孔明」
座右の銘は「因果応報」
教師とは職業ではなく生き様である、が信条です。

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